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宗像大社地図

 玄界灘の向こうに朝鮮半島やアジア大陸をのぞむ宗像は、古代から外国との窓口として重要な役割を果たしてきた。「日本書紀」によると、 天照大神 あまてらすおおみかみ のもとに誕生した宗像三女神は、 天照大神の命令( 神勅 しんちょく )により宗像から朝鮮半島に向かう古代海路に降臨。「歴代天皇を助け、丁重な祭祀を受けられよ」という命令に従い、天皇と国家の守護神として宗像大社に鎮座している。全国で唯一ご祭神に下された神勅は、今も宗像三宮の拝殿に掲げられ、日々祈りが捧げられている。
 そんな魅力を伝えるべく、宗像と福津では地元のガイドが活躍中。さあ、ガイドの案内で、世界文化遺産登録をめざす宗像・福津をめぐる旅に出かけよう。

天照大神が宗像三女神に授けた神勅。三宮の拝殿に掲げられており、参拝の際に見ることができる。天照大神が宗像三女神に授けた神勅

宗像市沖ノ島を含む宗像大社や空海が開いた鎮国寺など見所が満載

宗像大社には三女神を祀る3つの宮があるんですよ

宗像歴史観光
ボランティアガイド

  • 内田吉男さん
  • 内田吉男さん 退職後、10年にわたりガイドとして活動。歴史はもちろん植物の知識も豊富。

 宗像大社といえば古くから交通安全の神様として信仰を集め、お正月にはここ 辺津宮 へつぐう に参拝される方が多いでしょう。皆さんは、宗像大社には 辺津宮をはじめ三女神を祀る3つの宮があり、宗像大社はその総称なのだとご存知ですか。こちらの「辺津宮」では 市杵島姫神 いちきしまひめのかみ 神湊港 こうのみなと から約11kmの大島にある「 中津宮 なかつぐう 」に 湍津姫神 たぎつひめのかみ 、そして神湊港から60kmほど先に位置する沖ノ島にある「 沖津宮 おきつぐう 」には 田心姫神 たごりひめのかみ をお祀りしているんですよ(上部地図参照)。
 「日本書紀」には、 宗像三女神 むなかたさんじょしん が「 道主貴 みちぬしのむち 」、つまり国民のあらゆる道をお導きになる最も尊い神として崇敬を受けたと記されています。「貴」は日本で伊勢神宮と出雲大社の神、そして宗像三女神のみにおくられた尊称。宗像三女神が皇室や人々からあつい崇敬を受けていたことがうかがえますよね。宗像大社では古代より国家祭祀が行われており、皇室とのゆかりが深く、代々皇室の方々のご参拝も賜っています。
 また、宗像大社は「裏伊勢」と呼ばれるほど由緒正しき神社です。国家の本宗・伊勢神宮には天照大神が祀られ、ここ宗像大社には天照大神から誕生した三女神が祀られているため、そう呼ばれるようになりました。
 ここ辺津宮は、広大な神苑に本殿をはじめ儀式殿、高宮祭場、 第二宮 ていにぐう 第三宮 ていさんぐう 神宝館 しんぽうかん などが点在しています。第二宮には沖津宮の田心姫神、第三宮には中津宮の湍津姫神の御分霊をお祀りしているので、船で沖ノ島や大島に行けない人でもこちらで拝めば、3つの宮を参拝したことになりますよ。

宗像三女神を祀る全国6,200社の総本宮
宗像大社辺津宮 むなかたたいしゃへつぐう

1本殿からゆるやかに10分ほど登ったところにある高宮祭場。宗像三女神の降臨地とされる神聖な場所だ。古代祭祀の姿を今に伝える全国でも数少ない祭場で、毎月1日と15日には 月次 つきなみ 祭が斎行されている。2本殿・拝殿ともに国指定の重要文化財。3第二宮に沖津宮、第三宮に中津宮の御分霊を祀っている。社殿は伊勢神宮から特別に 下賜 かし された別宮を移築したもの。 宗像市田島2331 TEL:0940(62)1311

宗像大社辺津宮

日本書紀 神代巻宗像三女神の降臨について記された「日本書紀」神代巻。

天照大神が宗像三女神に授けた神勅

こちらは辺津宮の本殿のちょうど真裏。「ここに立って北側を向くと、その先に一直線に中津宮、さらに沖津宮があるんですよ」と内田さん。

沖ノ島では神職が10日交代で毎日一人で奉仕しています

沖ノ島

 沖ノ島は玄界灘に浮かぶ周囲4kmの島で、周辺に島がない“絶海の孤島”です。島全体が宗像大社の境内地になっていて、その中腹に沖津宮が鎮座しています。一般の方は原則として上陸できません。定住者はなく、辺津宮から神職が10日交代で派遣され、毎日たった一人で祭祀を行っているんですよ。
 島は、一木一草一石たりとも持ち出すことが禁止されています。
 昭和29年から始まった学術調査で、なんと8万点にものぼる神宝が発掘され、全て国宝に指定されました。ここで出土したのは銅鏡、武器、工具、装身具など。4世紀から550年にわたり行われた祭祀は、日本の古代から仏教伝来、現在の社殿祭祀への変遷過程を示すものとして他に例がありません。

沖ノ島

女人禁制!「海の正倉院」と呼ばれる神聖な島
沖ノ島 おきのしま 宗像大社沖津宮 むなかたたいしゃおきつぐう

4うっそうとした原生林に沖津宮が佇む。神職は毎朝、御前の浜で全裸になって海に入り、みそぎを行ってから沖津宮へ向かう。5沖津宮の北側の巨石群を中心に、島には23か所に祭祀遺跡があり、8万点の奉納品が発掘されたことから「海の正倉院」と称される。

沖ノ島出土の国宝など貴重な神宝は必見です

 辺津宮の敷地にある「神宝館」には、沖ノ島から発見された国宝をはじめ、宗像大社に長年伝承されてきた重要文化財などが展示されています。沖ノ島から出土した奉献品は、我が国の対外交渉を反映するもので、朝鮮半島や中国はもとより、ペルシアの香りが漂う工芸品もあります。また、辺津宮に保存されていた美術工芸品からは、海外と交流していた宗像一族の活躍がわかります。宗像大宮司家伝来の古文書を主として、日本史における宗像一族や宗像大社を感じられる宝物も見応えがあります。

国宝や文化財が多数「神宝館」

3階建ての博物館で、沖ノ島神宝や社伝神宝を多数展示している。開館時間/9:30~16:30(最終入館16:00) 年中無休 料金/大人800円、高校・大学生500円、中学生以下400円

神宝館

金銅製龍頭
金銅製龍頭 きんどうせいりゅうとう
国宝。長さ20cm、高さ10cmほどの龍頭が一対になっており、胴の部分を竿の先につけ、口の先の穴から天蓋や幡をつりさげて使っていた。出土例は世界唯一。
金製指輪/国宝
金製指輪
国宝。同種の指輪は、韓国慶州の王陵から多数出土している。
誰でも沖ノ島を遙拝できる場所があるんですよ

 宗像本土の 神湊港 こうのみなと から約11km沖合にある大島は、人口700人ほどが暮らす福岡県最大の島です。神湊港からフェリー「おおしま」で25分、旅客船「しおかぜ」なら15分ほどで渡ることができます。フェリーターミナルから歩いて約5分の小高い丘にある中津宮は、辺津宮と向かい合って鎮座しています。天の川が流れる境内には 牽牛社 けんぎゅうしゃ 織女社 しょくじょしゃ があって、鎌倉時代から七夕祭が行われており、七夕伝説発祥の地といわれています。また、島の北側には沖津宮遙拝所がそびえ立ち、とても天気のいい日には遥か彼方に沖ノ島を拝むことができます。

大島

原則、渡島できない沖ノ島の沖津宮を拝める
沖津宮遙拝所 おきつぐうようはいしゃ

大島北側の海辺にある遥拝所は、渡島が禁止されている沖ノ島を遠くから参拝するために設けられた。

沖津宮遙拝所

歴史ある大島の小高い丘に鎮座する
宗像大社中津宮 むなかたたいしゃなかつぐう

宗像大社中津宮

6大島の最高峰・ 御嶽山 みたけさん の麓に立つ。本殿は大宮司の宗像氏貞による再建で、拝殿は内務省により造営された。山頂には御嶽神社が鎮座し、ここでも祭祀遺跡が発見されている。境内の あま 真名井 まない は延命招福の霊泉とされ、全国から参拝者が訪れる。宗像市大島1811 TEL:0940(72)2007
7神湊から大島を結ぶフェリー「おおしま」は5便、旅客船「しおかぜ」は2便が毎日運航。悪天候時は欠航。

他にも魅力的な場所をご案内いたします

 宗像には他にも歴史的な名所がたくさんあります。そのひとつが、江戸時代に宿場町として栄えた 赤間宿 あかましゅく です。創業200年を越える勝屋酒造や出光興産の創業者・出光佐三氏の生家など当時の面影を残す建物が並び、白壁や格子窓にも歴史のロマンを感じることができますよ。また、真言宗最古の鎮国寺には、宗像三神の本地仏などが祀られているので、足を運んでみてください。地元ならではのお土産や食事をお求めなら、新鮮な海山の幸が豊富にそろう道の駅むなかたがおすすめですよ。

赤間宿

江戸時代の宿場町の雰囲気を伝える「赤間宿」

旧唐津街道沿いにあり、明治時代に筑前21宿のひとつとして栄えた500mほどの宿場町。毎年2月の第4日曜日には「赤間宿まつり」が開催される。街道の駅「赤馬館」には情報コーナーや喫茶、お土産処がある。

道の駅むなかた

新鮮な魚介類が大人気、「道の駅むなかた」

玄界灘の荒波にもまれた海産物と豊かな自然に育まれた農産物がそろい、朝から多くの人で賑わう。レストランでは漁師料理と農家料理を提供。宗像市江口1172 TEL:0940(62)2715 物販/9:00~17:00 休み/第4月曜(祝日の場合翌日)、お盆、年末年始

弘法大師が開山した花と祈願の寺院
鎮国寺 ちんこくじ

弘法大師(空海)が唐から806年に帰朝して宗像大社に礼参した際、屏風山に瑞雲がたなびくのを見て修法を行い、鎮護国家の根本道場として建立。弘法大師作と伝わる不動明王立像(国指定重要文化財)や宗像五社の本地仏が祀られている。 宗像市吉田966 TEL:0940(62)0111

鎮国寺 桜鎮国寺弘法大師境内には四季折々の花が咲き、花の寺院としても有名。早ければ年末から淡紅梅が咲き始め、2月にかけて見ごろになる。春には様々な種類の桜が花開く。

福津市歴史を伝える古墳や神社が豊かな自然の中に息づく

世界遺産候補の古墳が身近に感じられますよ

福津市観光教会観光
ボランティアガイド

  • 末廣公香さん
  • 末廣公香さん 手作りの古代衣装で、明るくわかりやすく、福津の魅力や興味深いエピソードを紹介してくれる。

 福津市は、玄界灘に面して約22kmの海岸線が続き、白砂青松の海岸線やカブトガニが生息する津屋崎干潟など、風光明媚な土地なんですよ。市の北部には、沖ノ島で祭祀を奉斎した宗像氏を中心とする海の民が、5世紀から7世紀にかけて築いた新原・奴山古墳群が広がり、国指定史跡で世界遺産候補になっています。世界に誇る遺産候補が身近な場所にあって、誰でもそばまで行けるなんて、とてもすごいことだと思いませんか。
 また、商売繁盛の神様として崇められる宮地嶽神社や、江戸時代から明治時代にかけて塩田で繁栄した津屋崎千軒など、人々によって大切に守られてきた歴史を物語る名所も訪れてみてください。

津屋崎義士祭

赤穂浪士の討入日にちなむ
「津屋崎義士祭」

四十七士を偲び詩吟、剣舞などを奉納。ぜんざいのふるまい、十割手打ちそばの販売や義士クイズラリーに正解した完走者には賞品も。開催/12月11日(日)11:00~15:00 TEL:0940(52)2122 福津市まちおこしセンター津屋崎千軒なごみ

津屋崎千軒

塩田で栄えた町並みが残る
「津屋崎千軒」

津屋崎はかつて家が千軒ひしめくほど賑わった。国登録有形文化財・藍の家や老舗の商店などを見学できる。

赤間宿

ふくを食べて福をよびこもう!鐘崎天然とらふくフェア2017

「鐘崎天然とらふく」を心ゆくまで味わえるフェアが今年も開催!
開催/1月下旬予定~。
詳細はhttp://genkai-mon.jp
☎︎0940(62)1500
宗像漁業協同組合 鐘崎本所

田園エリアに分布する
新原・奴山古墳群 しんばる・ぬやまこふんぐん

玄界灘に面した丘陵に、60基の古墳が分布。津屋崎古墳と呼ばれ、国の史跡に指定された。中でも最も密集しているのが新原・奴山古墳群。5世紀から7世紀に造られた前方後円墳5基などが現存し、のどかな田園風景の中に溶け込んでいる。被葬者は宗像氏一族ではないかと推定されている。

新原・奴山古墳群

日本最大級の石室古墳がある商売の神様
宮地嶽神社 みやじだけじんじゃ

8神功皇后を主祭神とし、開運・商売繁昌の神様として信仰を集める。本殿の大しめ縄は日本一の大きさ。 福津市宮司元町7-1 TEL:0940(52)0016 910月中旬と2月中旬頃、年に2週間ほど宮地嶽神社から海へとのびた参道の先に夕日が沈む。

宮地嶽神社

福津市観光協会 観光ボランティアガイド会
福津観光のスペシャリスト32名が登録。勉強会や交流会を通して日々レベルアップを図り活動している。ガイドの申込みは、FAXなどで希望日の1週間前までに。お客様1人あたり100円、5人以上を基本とするが、さまざまな相談に応じる。福津市中央3-1-1
TEL:0940(42)9988/FAX 0940(42)9989
福津市観光協会
宗像歴史観光ボランティアガイド
2006年から続く養成講座を修了した84名がガイドとして活動している。ガイドの申込は、宗像観光情報コーナー(道の駅むなかた内)、FAXなどで希望日の1週間前までに。ガイド1人2,000円(2時間以内)を基本とするが、さまざまな相談に応じる。 宗像市江口1172
TEL:0940(62)3811/FAX0940(62)3821
宗像観光情報コーナー

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