福岡のソウルフード ふくおか3大うどん店のこだわり-1

福岡のソウルフード ふくおか3大うどん店のこだわり

とんこつラーメンやモツ鍋とともに、福岡のソウルフードとして知られる「うどん 」。なかでも「ウエスト」「資(すけ)さんうどん」「牧のうどん」は、福岡県民にとって馴染みの深いお店です。そこで今回は各店の魅力をクローズアップ。さらに、定番メニューのごぼう天うどんを比較してみました。
※本掲載内容は、2022年3月時点の情報です。


福岡の3大うどん店を大調査!

それではさっそく各店の魅力をご紹介します。うどんの美味しさだけでなく、隠れた人気メニューや素材へのこだわりなど、意外な発見があるはずです。


もっちり麺と上品な出汁が魅力!「ウエスト」

1966年に誕生して以来、うどん、焼肉、中華、カフェなど幅広い業態を展開している「ウエスト」。九州北部を中心に関東エリアにも出店しており、うどんの店舗だけでも全国で111店(2022年3月現在) を数えます。
(外観写真は那珂川南店)


「肉うどん」(630円)や「ごぼう天うどん」(430円)など多くの人気メニューがあるなかで、ひときわ目を引くのが「かき揚げうどん」(500円)。揚げたてのかき揚げが別皿で添えられるため、サクサクの食感を長く楽しめます。うどんに乗せると、出汁を少しずつ吸収すると同時に、出汁にもかき揚げの旨味が溶け出します。


麺は茹で置きをせず、オーダーを受けてから調理。つるりとした滑らかな喉越しで、一般的な博多のうどんよりも、少しコシがあるのが特徴です。また、毎日お店で手作りしている出汁には、アジコ、イリコ、切り出し昆布、独自に配合したサバ節・カツオ節を使用。ひと口含むと、やさしい味わいがホッとします。


テーブルに置かれたネギと天かすはセルフサービス。天かすには、エビやタマネギなどかき揚げの具材が混ざっています。またゆず胡椒は、うどんに少し入れるだけで風味が広がります。必要な場合はスタッフに伝えましょう。


最近では、居酒屋メニュー(17時以降提供)を扱う店舗も増えてきました。「山芋鉄板」(450円)や「イカ唐揚げ」(350円)など、どれもお酒がすすむものばかり。うどんと同じ出汁で味わう「もつ鍋」(290円、注文は2人前から)も好評です。


<撮影店舗情報>
スポット名:ウエスト天神昭和通り店
住所:福岡県福岡市中央区天神3-3-14
電話番号:092-718-1655
営業時間:11:00~23:00(LO22:30)
定休日:なし
駐車場:なし
※複数店舗あり、営業時間等はそれぞれ異なります。ホームページでご確認ください。


いくら食べても麺が減らない!? 「牧のうどん」

2022年11月に創業50周年を迎える「牧のうどん」。現在、福岡・佐賀県、長崎県で全18店舗が営業中で、その1号店となるのが、糸島市にある加布里本店(写真)です。注文は、各テーブルに置かれた伝票に正の字を記入。ラーメンのように、麺の固さを「固麺」「中麺」「柔麺」から選べます。
※博多バスターミナル店のみ券売機での注文になります。


今回は、福岡県民にとって馴染み深い「丸天うどん」(430円)に肉(240円)をトッピング。甘辛く炊かれた肉の旨味が出汁にあふれ出し、卵(60円)を加えると、まるですき焼きのような味わいになります。卓上にあるネギは、もちろん自由に入れることができます。そして「牧のうどん」といえば、やはり“食べても減らない麺”が有名です。その量はなんと、一般的なうどんの倍にあたる500g。福岡のうどんらしく柔らかな食感で、スープともよく絡みます。


鮮度の高い麺を提供できるようにと、店舗ごとに製麺機を設置。一般的なうどんは、茹でた麺は 一度水で締め、注文を受けてから再加熱されます。しかし「牧のうどん」は、この工程を省いた釜揚げスタイル。注文が入るとすぐに、麺が釜からどんぶりへと移されます。


出汁用利尻昆布、カツオ節、サバ節、ウルメイワシ節を使ったスープは、すっきりとした飲み口。減ってきたら、小さなやかんに入った継ぎ足し用のスープを注ぎましょう。やかんは最初にうどんと一緒に運ばれ、お代わりすることもできます。このスープは工場で一括して作られ、毎日2回に分けて各店舗に配送されています。鮮度を保つため、90分以内に届ける というルールが定められているそうです。「牧のうどん」が福岡・佐賀・長崎にしか存在しないのは、美味しさを守るためだったのです。


うどんのお供として頼んでおきたいのが、各店舗で作られる「かしわめし」(190円)。ふっくらと炊き上がったご飯に、鶏の旨味がしっかりと染み込んでいます。

 

<撮影店舗情報>
スポット名:牧のうどん加布里本店
住所:福岡県糸島市神在1334-1
電話番号:092-322-3091
営業時間:9:00~24:00
定休日:第3水曜日
駐車場:89台
※複数店舗あり、営業時間等はそれぞれ異なります 。


うどんとぼた餅のペアリングが絶妙!「資さんうどん」

北九州のうどんを語るうえで欠かせないのが、1976年に戸畑で誕生した「資さんうどん」。2009年からは下関市や福岡市などにも出店し、福岡県民にとってより身近な存在となりました。レジ付近に並ぶお持ち帰り専用商品も、今ではお馴染みの光景です。(写真は博多千代店)


一番の売れ筋である「肉ごぼ天うどん」(720円)を筆頭に、「海老天鍋焼きうどん」(840円)や「カレーぶっかけうどん」(580円)など、うどんメニューだけでも目移りしてしまいそうです。そのなかから今回は、北九州のご当地グルメ「かしわうどん」(570円)をセレクト。 「かしわ」とは、福岡など九州地方で「鶏肉」のことを指します。甘辛く炊かれた鶏肉は、柔らかい若鶏と歯ごたえのある親鶏をブレンドしており、食感の変化も楽しめます。麺は柔らかな口当たりで、もっちりシコシコの食感が特徴。また、サバや昆布・椎茸などから丁寧に旨味を抽出した出汁は、やや濃い目の味つけで少し甘さがあります。


各テーブルでは、とろろ昆布、天かす、きざみつぼ漬けがセルフサービスで提供されています。とろろ昆布をスープに溶かして食べると、より深い味わいへと変化。途中から入れて、味の違いを楽しむのもおすすめです。


小倉名物「焼きうどん」(740円)も、ぜひ頼んでおきたいメニューのひとつです。もっちりとしたうどんに自家製ソースがたっぷりと絡み、さらに香ばしさが食欲をそそります。そして、うどんのお供や食後の甘味として親しまれているのが、店舗で毎日手作りしている「ぼた餅」(130円)です。 かつて北九州では、工場や炭坑で働く人々がぼた餅を食べて疲れを癒していました。「資さんうどん」では、その食文化を大切にしようとぼた餅をメニューに採用。今では年間 450万個を売り上げる名物になっています。ふっくらと炊き上げた国産の餅米に、北海道産小豆を使った餡子がたっぷり。やさしい甘さのなかに、ほどよい塩気を感じられます。

 

<撮影店舗情報>
スポット名:資さんうどん博多千代店
住所:福岡県福岡市博多区千代2-1-24
電話番号:092-260-1190
営業時間:24時間
定休日:なし
駐車場:49台
※複数店舗あり、営業時間等はそれぞれ異なります。ホームページでご確認ください。


お気に入りはどれ? 各店のごぼう天うどんを比較!

福岡で、うどんのトッピングとして親しまれている「ごぼう天」。と言っても、おでん種のような「練り物」ではなく、衣を付けて油で揚げた「ごぼうの天ぷら」のことで、形状や食感はお店によってさまざまです。そこで、今回紹介した3店舗を比較してみました。


「ウエスト」の「ごぼう天うどん」(430円)

細めにカットされたひと口サイズのごぼう天が乗ります。天ぷらはどれも揚げたてですが、スタッフさんが「ごぼう天だけは揚げてから少しおいているので、味が染みて美味しいんですよ」と秘密を教えてくれました。


「牧のうどん」の「ごぼう天うどん」(430円)

少し硬めの衣をまとったごぼう天が特徴。スープをたっぷり吸わせて食べると、出汁の風味とゴボウの歯ごたえが口いっぱいに広がります。ごぼう天と肉を組み合わせたうどんが、不動の人気メニューです。


「資さんうどん」の「ごぼ天うどん」(450円)

「資さんうどん」専用の天ぷら粉を使用し、カラッと揚げた縦割りで厚みのあるごぼう天は、長さ約14cmとインパクト十分。ゴボウのカリコリとした食感と、衣のサクサク感がたまりません。


長年にわたり、地元で愛され続けている3大うどん店。一杯のどんぶりには、各店のこだわりと情熱がたっぷりと詰まっています。ほかにも福岡には、魅力的なうどん店がたくさんあります。ぜひ食べ比べて、味や食感、提供スタイルなどの違いを楽しんでみてください。


Column

【豆知識】うどんは博多から生まれた!?

ところで、うどん発祥の地が、博多だという説があるのをご存知ですか?

鎌倉時代に臨済宗の僧・聖一国師(しょういちこくし)が、中国の南宋から持ち帰ったうどんやそばの製法を、最初に広めたのが博多だと伝えられています。それを証明するかのように、聖一国師が開いた承天寺(福岡市・博多区)には、「饂飩蕎麦(うどんそば)発祥之地」という石碑が建てられています。

そんな博多のうどんは、ふんわりとしたやさしい食感が特徴です。これは、多忙な博多の商人たちがすぐに食べられるようにと、麺を茹で置きしていたためだと言われています。また、イリコやアゴなどを使った出汁は、飲み干せるほどすっきり。ほかにもトッピングの「ごぼう天」「丸天」、セットメニューの定番「かしわおにぎり」など、独自のうどん文化がみられます。

文化を知って、うどんを味わうのもいいですね。

公開日:2022年3月23日
最終更新日:2023年1月25日


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