【サイクル福岡】猪野学さんと体験。手ぶらで楽しむ福岡のサイクル旅
ーXEAM博多のレンタサイクルと西鉄サイクルトレインで小郡へー
サイクリングの旅というと、自分の自転車を持っている人が楽しむもの。そんなイメージを抱く人も多いかもしれません。けれど福岡には、自転車を持っていなくても気軽に楽しめるサイクル旅の入口があります。街なかでレンタサイクルを借り、列車で目的地へ向かい、その土地の景色や空気の中を走る。今回は、そんな“手ぶらで始める福岡のサイクル旅”を、俳優の猪野学さんと一緒にたどりました。
レンタサイクルで旅をスタート!
旅のスタートは、福岡市博多区にある「XEAM博多(ジームはかた)」。今回改めて思ったのは、サイクルツーリズムをぐっと身近にしてくれるのは、こうした拠点の存在だということでした。自転車を持っていない人にとって、サイクリングはどこか準備が大変で、少しハードルの高いものに映るかもしれません。でも、福岡のまちなかでレンタサイクルを借り、そのまま出発できる場所があるだけで、旅は一気に現実味を帯びてきます。「今日は少し遠くまで出かけてみたい」「せっかくの休みに、景色のいいまちを走ってみたい」――そんな気持ちを、そのまま一日の予定にできる。それがXEAM博多の大きな強みでした。
店内で手続きを済ませ、自転車を受け取り、出発の準備を整えていく時間にも、旅の始まりならではの高揚感があります。これからどんな道を走るのか、どんな景色に出会えるのか。猪野さんと話しながら準備を進めていると、ただ移動のために自転車に乗るのではなく、「今日は自転車のある一日を楽しもう」という気持ちが自然と膨らんでいきました。街なかからそのまま旅へつながっていく気軽さと、出発前の少し特別な空気。その両方がそろっていたからこそ、この一日は印象深いものになったのだと思います。
西鉄福岡(天神)駅を目指して福岡の街中へ
店を出れば、旅はすぐに福岡のまちなかへと続いていきます。街を流れる川、並ぶビル、行き交う人の気配。そんな福岡の日常の風景の中を走りながら駅へ向かう時間も、今回のサイクル旅の大切な一部でした。自転車だからこそ見えてくる街の距離感があり、歩くより遠く、車より近い速度だからこそ出会える表情があります。借りた自転車でそのまま次の目的地へ向かえること。その身軽さが、この旅の面白さをいっそうはっきりと伝えてくれました。
自転車を乗せて列車移動
そして今回の旅でもうひとつ欠かせなかったのが、西鉄サイクルトレインです。自転車をそのまま列車に載せて移動できるこの仕組みは、サイクリングの楽しみ方を大きく広げてくれます。最初から長い距離を走る必要はなく、まずは列車で行きたい場所まで向かい、そこからその土地らしい風景の中を走り始めることができる。観光とサイクリングを無理なくつなげられるのも、このスタイルの大きな魅力です。
駅構内で案内を確認し、ホームへ進んでいく時間にも、いつもの移動とは違うわくわくがありました。自転車と一緒に列車に乗る、それだけで旅の輪郭が少し変わります。ホームからそのまま列車へ向かい、車内でも自転車と一緒に過ごす。そうした流れがとても自然につながっていることにも驚かされました。窓の外の景色が少しずつ変わっていくのを眺めながら、到着したらどんな風に走ろうか、どこで足を止めようかと考える。その時間もまた、移動ではなく旅そのものです。車で一気に向かうのとは違い、列車のリズムの中で気持ちが少しずつ切り替わっていく。その心地よさに、サイクルトレインならではの価値がありました。
小郡市を巡るスタンプラリーに参加
今回向かったのは、小郡市で開催されていたデジタルサイクルスタンプラリーです。まずは受付で参加手続きを済ませ、立ち寄り先や巡り方を確認してから出発しました。当日は小郡市の職員の方にも同行いただき、地域の見どころや土地の話を聞きながら巡れたのも、この日ならではの楽しさでした。まちのスポットを巡りながらスタンプを集めていくこの企画は、ただ走るだけで終わりません。目的地があることで道のりに意味が生まれ、初めて訪れるまちでも自然とペダルが軽くなっていきます。次はどこへ向かおうか、どんな場所が待っているだろうか。そんな会話を交わしながら進む時間が、この企画の面白さをいっそう深めてくれました。
菜の花畑
実際に小郡のまちを走ってみると、車では通り過ぎてしまうような景色にも自然と目が向きます。道ばたの空気、まちの静けさ、ふと目に入る風景、季節の気配。菜の花が広がる土手を走る時間には、春の小郡らしいのびやかさが広がっていました。自転車は、その土地の空気の中へ無理なく入っていける乗り物です。早く進むより、気になる景色に出会ったら立ち止まり、少し寄り道しながら進む。そこにこそ、自転車旅ならではの良さが宿っています。
如意輪寺&創作料理 蕎麦とびうめ
スタンプラリーの面白さは、走ることと立ち寄ることが自然につながっていくところにもあります。今回は、スタンプポイントの如意輪寺や創作懐石料理・蕎麦とびうめにも足を止めながら、小郡のまちの表情に触れていきました。案内をしていただいたことで、その場所に残る物語や土地の空気もぐっと近づいてきます。自転車で巡ると、目的地そのものだけでなく、そこへ向かう道のりや周囲の景色まで含めて記憶に残ります。猪野さんと一緒に走っていると、そうした一つひとつの瞬間が自然と会話につながり、まちを巡る時間そのものが旅の記憶へと変わっていきました。
小郡サイクル旅の締めくくり
この日は途中から雨が降り始め、予定より少し早めに切り上げることになりました。けれど、それで今回の価値が薄れることはありませんでした。むしろ印象に残ったのは、レンタサイクルと鉄道を組み合わせた旅の柔軟さです。天候が変わったとき、無理をせずに予定を調整できること。走り切ることを目的にしすぎず、その日の状況に合わせて旅のボリュームを変えられること。こうした余白のある楽しみ方は、気軽なサイクル旅にとって欠かせません。小郡では最後に受付へ戻ってアンケートを記入し、短い時間ながらも中身の濃い一日を締めくくりました。
まとめ
本格的なロングライドに挑戦しなくてもいい。自分の自転車を持っていなくてもいい。少しだけ遠くのまちへ出かけ、その土地の景色や空気を感じながら走るだけでも、十分に特別な一日になる。今回の体験を通して、福岡のサイクルツーリズムは思っていた以上に身近で、自由なものだとわかりました。
「XEAM博多でレンタサイクルを借り、西鉄サイクルトレインで目的地へ向かい、現地のまちを自転車で巡る」。そうした流れが自然につながることで、サイクリングはぐっと身近になります。福岡のサイクル旅は、経験者だけのものではありません。気軽に借りて、気軽に乗って、気軽に走る。その先には、まだ知らなかった景色や、まちとの新しい出会いが待っています。
借りて、乗って、走って楽しむ。
福岡には、そんな自由な一日を叶えてくれる環境があります。自転車を持っていなくても大丈夫。少しだけ遠くへ行ってみたい、いつもと違う休日を過ごしたい――そんな気持ちが動いたら、それが旅の始まりです。次の休日は、自分だけのペースで、福岡のサイクル旅に出かけてみませんか。