あんてぃーく秋月

あんてぃーくあきづき

秋月の町並みによく似合うジャパニーズ・アンティークの店。秋月城の出城であった福嶽（ふくたけ）城跡（時櫓）の隣にあり、春は新緑、秋は紅葉に包まれる。「秋月の自然に魅せられ、好きなものに囲まれて静かに過ごしたい」という想いで約20年前に店を構えたという古川栄子さん。古い調度を置いた店内に足を踏み入れると、古き良き日本の意匠に溢れたものたちが待っており、タイムスリップしたかのよう。主流が陶磁器から古布へと次第にシフトしていったとのことで、古布とそのハギレ、また古布を使って古川さん親子が手作りした洋服や和小物を多く置いている。古布とハギレは状態がよく、しかも趣味の良いものが揃っており、絣、大島、麻、更紗、ちりめんなど、その豊富な品揃えに驚く。季節を感じる粋な意匠と日本ならではの上品な色彩感覚、素材感、手の込んだ作りなど、日本の着物の素晴らしさを痛感する。これらの古布を現代生活で使えるようにと加工している古川さん親子のオリジナルの洋服や雑貨も魅力的で、ファンが多い。「着物は馴染みがないからと構えないで、生活の中の遊びと捉えて楽しんでください」と娘の寿賀子さん。季節ごとにディスプレイが変わるので訪れるたびに新鮮な気持ちになれる。