【サイクル福岡】柳川市 水郷の掘割をめぐる
川下りや柳川藩藩主のお屋敷など観光でにぎわう柳川市。お堀がめぐらされた柳川だからこそ、車では入りにくい、通れない道もありますし、車では見られない景色があるのです。そう「自転車でしか行けない場所がある」ということで、自転車目線で柳川の街を楽しむツアーのご紹介です。
スタート地点は西鉄柳川駅。西鉄電車、特急の停車駅で福岡天神駅から約50分。自動車では九州自動車道みやま柳川ICから約20分です。駅前にはコインパーキングが多くありますので、さまざまな交通手段で来ることができます。
また駅の窓口には柳川、筑後、八女で共通の電動アシスト自転車のシェアサイクルもありますので、自分たちで行うサイクリングも気軽に楽しめます。
お堀の風景を眺めながら
柳川のお堀は、水路の土手を固める石垣や、当時の人が歩いて渡ったであろう小さな橋が多く見られます。水路沿いに植えられている植物が作る風景や川下りの船がにぎやかに通っていく風景は心が和みます。
駅から出発すると、そんな風景がすぐに現れます。江戸時代からの地図にも載っている神社の中を通るお堀には、川に流されないように大きな丸太が浮かべられていたとか。CMのワンシーンにもなった木造の「壇平橋」と、そこから見る鶴味噌醸造の赤レンガ作りの「並倉」や連なる白壁の倉は、サイクリングの足を止めてゆっくり眺めたくなる風景です。立派な石垣で作られた水門はお城を守るために柳川城内と城外を分ける施設だったもの。川下りの船がギリギリ通る幅ですが、ここを見事に抜けていく船頭さんの熟練の技術も見られるなど、要所要所で足を止めてじっくる楽しむポイントをたどりながら、お堀に沿ってゆっくりと走っていきます。
鰻せいろ蒸しと飴の店
柳川で最も有名と言ってもいい鰻料理店「元祖 本吉屋」は建物も純和風。建築の一部に茅葺きを使うなど雰囲気でも楽しめるお店。調理が始まるとウナギの香りが周囲に漂います。
そんな有名店の近くには「大松下飴本舗」が。昔ながらの製法で作る、もち米と麦芽のみできた飴を提供するお店です。砂糖を一切使ってないのに、何故かちゃんと甘い。もらったときは硬いのですがキャラメルのように体温で柔らかくなるので、口の中で徐々に溶けていくと優しい甘さが広がります。昔の水あめは全てこの作り方だったそうで、今でも変わらない製法を守っている店は少ないのだそう。お値段もとても手ごろです。
川下りの船と並走も
柳川観光の中心にでもある「柳川藩主立花邸 御花」は、明治期の洋館や100畳の広さの大広間を持つ屋敷、黒松が美しい日本庭園を備えています。黒松と水路の風景を見ると江戸時代にタイムスリップしたかような景色が楽しめます。
また、この周りには川下りの船の発着場が多くあり、たくさんの船を見ることができます。川下りの船と並走しながらお堀をゆっくりと走る時間は自転車ならでは贅沢な時間です。
ここには、観光の他にも、多くのお食事処やカフェ、こだわりのはちみつ販売店や気軽に鰻を楽しめるおにぎり「うなむす」、足湯のある公園など好みに合わせて楽しめるスポットが集まっています。
有明海の珍味は「夜明茶屋」で
有明海の魚をたべるなら「夜明茶屋」でのランチがおすすめです。店内に並ぶ水槽には、有明海に自生する魚介類が入っていて、お願いをするとお店の方がその場で調理をしてくれます。普段はあまりスーパーでは見かけないむつごろう、ワラスボ、うなぎ、カニ、貝類、イソギンチャクなどを隣の食堂で刺身や煮物、揚げ物にして食べさせてくれます。新鮮なので、臭みもなくおいしく頂けます。
地元の人たちも自宅用に魚だけ買って帰っている地元に愛されるお店です。道を挟んで隣には「夜明茶屋お土産館」があり、おやつに昔ながらのカバ印のアイスキャンデーやお土産にインスタントのむつごろうラーメンも販売しています。
厳かな柳川の風情も堪能
最後は、お堀沿いにスポットをたどりながらゴール地点の柳川駅へ向かいます。
途中、立ち寄るのは土木事業を得意とし、江戸時代に柳川の掘割を作り、今の柳川の街の基礎を作った田中吉政公の像です。次に、近くの柳川の総鎮守「日吉神社」へ。ここは、冬から桜の時期にかけておたふくの門が飾られており、福が多く舞い込むことを願いながら境内に入っていくことができます。最後は、西国一の猛将と称えられた立花宗茂を祀った三柱神社です。周囲とは隔絶された空間で静かで厳かな雰囲気を纏っています。たくさんの献燈提灯が参拝者を圧倒し、地域から信仰の厚い神社だと感じさせてくれます。
神社で心を鎮めたら、すぐ先の西鉄柳川駅に向かえば今回のツアーは終了です。